高木先生追悼講演会

先々代の教授である高木誠先生の追悼講演会に参加してきた。僕は高木先生の講義に魅せられて研究室に配属された。高木先生は安住することを嫌い、テーマをどんどん変えてこられた方である。先見性があったのに、分野として認知される前に、次のテーマに移って行った方だ。アルカリ金属の比色試薬、表面鋳型ポリマー、DNA検出、いずれも先駆的な仕事をなされ、今ではそれぞれが大きな分野に育っている。なんともったないないことだと僕は思う。だけど、高木先生、そしてその教えをまさに受け継いでいらっしゃる今の上司の片山先生を教えを通じて、新しい分野に挑戦し続けなければ(常に自身を磨き続けなければ)ならないと、本来的には保守的な自分も思うようになってきた。教育が思想の形成に与える影響はとても大きい。教育とは憧れであると斎藤隆さんも、益川敏英先生もおっしゃっていた。憧れる気持ちに従い、背伸びをし続けよう。