2008-01-01から1年間の記事一覧

幼稚園への適応

3歳の息子が幼稚園に行き始めたが、なかなか慣れない。毎朝、泣いてかわいそう。もともと人見知りしやすい性格の上、英語が分からないのでなおさらだ。一年という短い滞在なので、無理して行かせる必要はない。だけど、これを乗り越えれば彼にとってはもち…

羅針盤なしに太平洋の真ん中に置き去り

分子生物学の知識も書籍も持たずにアメリカで実験計画を立てることは、まさに羅針盤なしに太平洋の真ん中に置き去りにされるようなものである。この一ヶ月の苦闘はまさにそんな感じであった。大きな時間のロスだったなあ。もっと準備しておけばよかった。し…

ベクター設計完了

ようやくベクターの設計2種が完了。PCRのプライマーの設計について院生のMさんにチェックしてもらって問題なければ発注しよう。一ヶ月近く実験の手をとめてしまった。原理の勉強からはじまって、関連ソフトの使い方のマスター、研究室保有のベクターの把握な…

劣等感の克服

先日、わが学科のG-COEのHPに私が書いたエッセイを掲載していただきました。以下にそれを転載します。タイトルは表題と同じです。 - 平成20年9月末から21年2月末の5ヶ月間、G-COEからのご援助で、アメリカのデューク大学に留学する機会をいただいている。…

ラボメンバーとのふれあい

先々週の金曜は博士課程のG君の弟君が近くの町のRaleighでヘビメタバンドをやっていてそのライブに誘われた。僕はこの研究室でかなりのロックファンということで通っている。まずは車で30分かかるG君のうちまで夜の高速を走った。はじめての道かつ夜という…

ベクターを設計する

Job

ここ2週間、ベクターの設計をしていて実験をとめている。はじめての経験でとても時間がかかる。Lab memberに相談するももちろん一緒になってじっくり考えてくれる人はいない。結局、すべて自分の責任でやらないといけない。僕には時間がない。あと10ヶ月しか…

最近のこと

一週間前にlab meetingで僕の発表があった。データはないのでやりたいことを話した。英語に難があるので、スライドを見たら分かるように工夫した。一応、通じたようだ。質問がたくさん出た。質問は大体何を聞かれているのかわ分かるけど、英語で文章を作って…

アメリカ到着2週間経過

到着から約2週間が経過してしまった。一年しかいれないので、残り50週しかない。こう考えると短い。食料や生活雑貨などだいたいのものは妻の努力でそろい快適である。問題は私の仕事、一年間どういうテーマで研究するかだ。この一週間考えているが、情報が少…

アメリカ生活のためのセットアップ

はじめての場所、しかも外国での生活のためのセットアップには消耗させられる。というか、家内がほとんどやってくれているので楽させてもらっているんだけどさ。先方の事務方も良くやってくれて、家、家具、車、ホテルの準備までしてくれる。かゆいところに…

出発一月前

慌てている。共同研究の論文2つを投稿していかなければならない。本当は日本でリバイズする余裕が欲しかったのだが、予定は遅れるものである。いまだに実験しているし。出発をもう一月遅れさせたいくらいだ。もう泣きそう!

帰省

夏休みは実家の長崎に帰省。そのとき、東北大理学部の博士課程に在学中の7歳下のいとこが遊びに来てくれた。身内にアカデミアがいるのはとっても刺激になる。彼は植物学を専攻している。分野は違うけど、大体話しは通じた。年齢に対して深い内部世界を持って…

僕の論文の書き方

今、論文を書いている。徳島のH先生、福井のM先生との共同研究だ。当然だが、僕は論文を書く前にきっちり論理を整理する。考え付く限りの質問を自分に課して、それに対する合理的説明を、文献などを駆使して考え、ノートにまとめる。この現象の本質は?、…

宮崎駿

Job

先日、NHKで宮崎駿が取り上げられていた。38歳で最初の映画を監督して、今作で10本目とのこと。3年に一本のペース。研究者の世界ではこんなに高頻度で一流の仕事をするのは難しいであろうが、毎回、魂を爆発させて仕事に取り組む姿は参考になる。 宮崎駿は幼…

赤木和夫先生

Job

今日、京都大の赤木先生が学科で講演なさった。久しぶりにお聞きしたが、随分と研究が進んでいらして感服した。例のヘリカルポリアセチレンを構造を維持したままグラファイト化することに成功されたとのこと。成功の決め手はヨウ素ドーピングとのことで、こ…

木原壮林先生

Job

28、29日と分析化学会の九州支部若手の会に参加してきた。そこで熊本大学の木原先生にお会いし、たいへん刺激を受けた。「流行やお金から自由になり、自分の感覚を信じて重要と思う研究を、心を研ぎ澄ませてやれば壁を貫くことができる」とおっしゃった…

徳島大学訪問

Job

17日から19日まで徳島大学を訪問し、共同研究を続けている南川准教授とその学生および、平野准教授とディスカッションしてきた。学生とは頻繁に、Skypeでディスカッションしていたが、やはり直接会って話すと互いにかゆいところに手が届き、効率が良い。18日…

村上隆

Art

僕は村上隆が好きだ。最近、商業主義的すぎると一部の方からの評判が落ちているようだ。あれだけしたたかな主張をする人だから、嫌われるのは仕方ない。僕には彼の主張に一貫性があるかどうか分からないが、彼の芸術に取り組む真摯な態度は尊敬に値すると思…

息子と海へ

日曜日に息子と家から歩いて5分のところにある海水浴場へ散歩に行った。泳ぎたいというので、素っ裸にしてやった。去年まではひざまでつかることさえ怖がっていたのに、今年は幼稚園でプールに慣れたためか平気で沖の方へ歩いていく。首のところまで水面が来…

ポリマーのDSC測定

Job

4研究室で共同研究しているプロジェクトがあって、僕は示差操作熱量測定(DSC)を担当している。温度応答性高分子という温度をかけると不溶化する面白い高分子である。不溶化するときに吸熱が起こるのでこれを測定している。吸熱ピークを二状態を仮定して…

Prof. Graingerシンポジウム

Job

昨日、ユタ大のGrainger先生をお迎えして、学科内でシンポジウムが開催された。その場で僕も講演した。久しぶりの英語の講演で緊張した。15分の講演時間だったが、おそらく2分くらいオーバーしただろう。その後、質疑応答では、Grainger先生をはじめいくつか…

高分子学会九州支部夏の学校、北九州のこと

Job

昨日は表記のイベント、いわゆる若手の会に参加してきた。北九州である。以前から、ディスカションなどでとてもお世話になっている関西大の川崎先生と旧交を温めることができた。また、滋賀県立大の谷本先生とお知り合いになれた。若手の会は大好きである。…

安達教授

Job

今朝7時ちょっとすぎに大学に来た。風邪で休んでる間に滞った仕事を進めるため。こんなに早いのに、構内で安達先生に遭遇した。安達研は朝早くから夜遅くまで、土日にかかわらず明かりがついている。成果もすごく上がっている。土日に研究室の前を通るたびに…

夏風邪

先週の金曜は朝から腹の調子が悪かった。昼を過ぎても腹の調子は戻らず、今度は体がだるくなった。どうも風邪のようだった。夏風邪なんて久しぶりである。僕はたいていのどから風邪を引く人なので、扇風機をつけっぱなしで寝るくらいの無茶をせねば、夏風邪…

Chilkoti研究室

この10月からDuke大学医用工学科のChilkoti教授のもとへ留学する。Tosh(Chilkoti教授のニックネーム)に最初に連絡を取ったのが1年半前であり、即受け入れOKの返事をもらった。ここに決めたのは、in vivo顕微鏡で薬物送達の過程をつぶさに観察する技術を…

忙しさへの対処法

Job

これから1ヶ月ほど、仕事が立て込んでいる。初めての仕事も含まれていて本当にこなせるのかどうか不安であり、あせる。あせると仕事が手につかなくなるという悪循環に陥る。 ここは冷静に考えてみよう。仕事のペースをいくらか上げることはできるが、劇的な…

Biomacroアクセプト

Biomacroからアクセプトとの返事が来た。やったー!お世話になったみなさんどうもありがとうございましたm(__)m それにしても長い戦いだった。約一年前、最初にLangmuirに出した。クレーマー的なreviewerとかなり戦ったけど、結局だめだった(3回もreviseし…

hypothesis-drivenか、experiment-drivenか

Job

僕はサイエンス指向なので、hypothesis-drivneな研究スタイルは性にあわない。工学者だったら基本的にhypotheisi-drivenでよいと思う。だけど、自称サイエンティストの中にhypothesis-drivenで行けると思っている方がたくさんいるように思う。これは違うと思…

リバイズド投稿

今日もリバイズドを投稿。ある先生が取りまとめたJ. Appl. Phys.の特集号であるためか、コメントはお手柔らかであった。共同研究者の企業の方に追加実験をしていただき、さくっと投稿。おそらく通るであろう。留学前にたまっている論文は全部出さないといか…

VISAのインタビュー

この9月からDuke大へ留学予定である。昨日、家内とVISA発給のためのインタビューを受けに福岡のアメリカ領事館へ。2時間ほど待たされたあと、ようやく面接。"Perfect. I'll send you the package next week."と言われ、10秒で終了。想定問答を考えていたが、…

松永豊和

松永豊和氏の「竜宮殿」というマンガが好きである。どうしてこんなに不思議な世界が描けるのだろう。竜宮殿の連載が終わってから、新作を心待ちにしていたが、3年以上、音沙汰がなかった。最近、たけくまメモというブログで、松永氏が小説を書いていることを…