赤木和夫先生

 今日、京都大の赤木先生が学科で講演なさった。久しぶりにお聞きしたが、随分と研究が進んでいらして感服した。例のヘリカルポリアセチレンを構造を維持したままグラファイト化することに成功されたとのこと。成功の決め手はヨウ素ドーピングとのことで、これが効率的に反応を進行させたとのこと。僕はてっきり偶然の発見だと思っていたのだが、まったくの偶然ではなかったのこと。姥捨て山の話で、灰で縄を編めとの殿様の難題に対して、塩水につけて焼くと縄の形を保ったまま灰になるというのがあって、それを思い出して、ドーピングしてみたとのこと。まぐれではあるが、そこで姥捨て山の話を思い出されたのが、赤木先生のすごさなんだろうな。