ラボメンバーからの信頼

 今朝、うれしいことがあった。博士課程のMさんが、朝、僕に見て欲しいデータがあると言ってきた。見せてもらうと、僕がこの間のラボミーティングで話したある現象についての解釈を補強するようなデータだった。別の目的ではじめた実験だったが、期せずしてそうなったとのこと。二人で夢中になってこの結果の分子レベルでの解釈を考えて、とても楽しかった。そのディスカッションの最中に彼女が、このデータはToshにも誰にもまだ見せていない。昨日結果が出て興奮したが、とりあえず一晩思案して、Takに最初に見せるべきだと思ったから見せたのだと言った。これを聞いて、すごくうれしなった。信頼されているのだ。言葉の壁を越えて。
 この研究は応用に向かいうるのかどうか分からないが、基礎的には面白い現象であり、調べる価値があると思っている。ボスにも僕の興奮が伝わり、面白がってくれている。だが、確かに彼女がこのデータを最初にボスに見せたとすると、基本的に応用指向のボスは興味を持たないかもしれない。その辺のことを考えて、僕に最初に見せてくれたのだろう。今日は一日、実験の合間に二人で結果の解釈を話して盛り上がった。楽しい一日だった。